主な電気事故の原因
1年間の電気事故件数は701件!
経済産業省の資料「電気保安の現状について(令和3年度電気保安統計の概要)」によると、キュービクルをはじめ太陽光発電所・風力発電所など自家用電気工作物に関わる年間の電気事故報告件数は701件(2021年)にのぼります。なかでも、キュービクルや事業場内の電気機器類など需要設備に関わる事故件数は216件。このうち170件が事故の影響により周辺で停電が発生した波及事故となっています。
需要設備の事故件数(2021年)
特別高圧配電線路
波及事故原因の最多は保守不備
需要設備における波及事故の原因の63%が「保守不備(保守不完全・自然劣化)」によるものです。高圧電気設備の機器にはそれぞれ製造経過更新推奨年数があり、安全に使用いただくためには劣化した電気設備の更新が必要です。電気設備は人間の健康診断と同様に定期的な点検が大切なのです。
需要設備における波及事故の原因
(保守不完全)
(自然劣化)
(作業者の
過失)
(公衆の
故意・過失)
(火災)
63%にのぼる
※2016年の集計より波及事故のうち、原因が自然現象であるものは集計の対象外となっています。
故意・過失(掘削工事・火災)にも注意
保守不備に続く事故原因は「故意・過失(作業者の過失)」であり、保守不備とあわせると全体の約8割を占めます。事業場内の埋設した高圧ケーブル(地中電線路)に気づかず、ショベルカーなどで掘削し、高圧ケーブルを負傷させると付近一帯を停電させる波及事故につながる場合があります。工事計画の段階で電気主任技術者へご相談ください。
鳥獣接触
鳥獣などの接触による事故も見受けられます。高圧受変電設備内に鳥をはじめ、ねずみや蛇などの小動物が侵入し、高圧機器の充電部に触れると、短絡や地絡による停電事故が発生する恐れがあります。
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[対策]
- ・配管の隙間部分は充填剤などで塞ぐ
- ・電気設備の基礎や隙間は侵入防止用の網を設置
- ・変圧器やコンデンサなどの充電部は保護カバーを設置
- ・断路器、高圧交流負荷開閉器に絶縁バリアを設置
太陽光発電所の事故が増加中
自家用電気工作物のなかでも、太陽光発電所の事故件数が増加傾向にあります。太陽光発電所においては、設備破損や保守不備のほかにも、自然災害(氷雪・雷など)を原因とする事故が多くみられます。落雷には、GR付PAS(地絡継電器付高圧気中開閉器)を設置する際に避雷器内蔵タイプを選択するなどによって、被害を小さくすることができます。
太陽光発電所における自然災害事故の内訳
雪崩
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