冬場に気を付けたい電気事故

雪に起因する事故

雪 冬季の電気事故は主に積雪に起因しています。積雪倒木による電柱の折損・倒壊や、同じく積雪による高圧線や送電線の断線などです。構内に電線を張り巡らせた事業場ではこうしたリスクが高まります。すぐにできる対策はありませんが、雪の多い地域では電線の地中化を検討するのも1つの方法です。
ちなみに、日本テクノの監視センターが2019年1〜3月に受信した停電通報は計3312件です。このうち送電網遮断など電力会社側起因の停電は3223件、事業場の設備起因の停電は89件でした。 事業場の設備起因の停電には「吹雪でキュービクル内部に雪が堆積し停電」(北海道札幌市)「重機で除雪作業中、高圧ケーブルを損傷し停電」(北海道札幌市)などが散見されました。積雪量の多い事業場は注意が必要です。

雪

電気設備は冬の備えが肝心です。雨や雪が吹き込むと事故や故障の原因にも。キュービクルは隙間や損傷箇所を早めに補修しておきましょう。



日本海側では雷に注意

落雷 また、冬の日本海側では雷が多く発生します。 冬の積乱雲は、日本海を流れる相対的に暖かい対馬海流の海面に、シベリアからの冷たい空気が流れ込むことで発生します。冬の積乱雲は夏より雲の厚みが薄いのですが、その中にエネルギーが凝縮されるため、強い雷が発生することになります。日本海側の冬の雷は「一発雷」と呼ばれ、落雷回数は少ないながら場合によっては夏の雷の約100倍のパワーを持つこともあるので注意が必要です。
落雷対策としては「建物に避雷針を設置すること」「電線や通信線からの雷電流の侵入を防ぐため、避雷器を取り付けること」などが効果的です。
特にパソコンなど電子機器は雷などで起きる強い電流や高電圧に弱く、機器の中に流れ込むとデータ消失などの被害を受けてしまいます。万一の事態に備え対策しておきましょう。

※本記事は環境市場新聞63号に掲載された記事の転載です。

【お願い】
停電を含む事故が発生した際は、お客さまのご契約番号、発生時刻、停電範囲など状況を具体的にお伝えいただけますようお願いいたします。また、事故は発生した場合に所轄の産業保安監督部への報告義務があります。

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